伊集院静さんの「男が目を閉じる時」の抜粋です。
この作家は私とは一歳違い。
ああ、才能があるとはこういうものかと思って数冊の文庫本を読んでるんです。
で、記します。
「どんな人間だって、悪いことをしようとして、この世に生まれて来ちゃいない。その人間が極悪非道なことをしてもだ。その人間にそうせざるを得なかった俺たちの社会があるんだ。どんな事件だって、自分に関係のない事件はひとつだってありゃしない。皆、俺とおまえの生きていることと、かかわりあいがあるんだ」
と、まあ、こうなんですよ。
これで文庫にはさんでいた栞をとることができます。