なんでもが我々が知らないうちに始まっているもんですよ。
大きなことをいうと太陽の寿命は少なくなっていき、いずれ地球は大きくふくれた太陽に飲み込まれる。
我々は気にしてないが、いまその途中にあるわけです。
ごっつい大げさな話ですで。
身近には、いつに間にか病気が進行してたりします。
「もなか」さんのことです。
22日の金曜日ごろか、いつものように布団に入らせと来た時に、後ろから尻尾ごめ軽く押したると、これがすごく怒っていました。そんなこといままで一度もなかったことです。
さらには餌を食べなくなりました。これが土曜日頃だったか?
なんとなく元気がない。
トイレにも行かない。
なんでだろう、と、以前の飼い猫の経験から、膀胱炎か?便秘か?
結局は女将の部屋の炬燵へ入る結果になりました。以前には炬燵なんぞ入って寝ることなぞなかった。
これが二日つづいてその後、25日の月曜日には餌を欲しがりました。
仕事が終わるのをリビングで待ってサッシのガラスの向うでいつものように、催促してたんです。
部屋ではワシが椅子にすわっていると、机に上がって来て顔を擦り付けてくるんで、あぁ、元気になって来たと安心したもんです。
女将も心配してて、トイレで小をしてるし大も細いのをしてるわいな、と喜んでいたんです。
でもずっと炬燵生活でした。
ところがですよ!
昨晩のことです。
たしかにリビングへ煮干しをもらいに降りてきた。
その後ワシの部屋へやって来て元気のない様子で椅子の上にすわり、この日は机の上には上がる気力がないようでした。
椅子の上で尻尾の付け根あたりを用心しながら舐めていました。
これが一回ではなかった。
見ると、また舐めてた。
最初懐中電灯をつけて舐めていた尻尾の付け根を見るがなにも変わったことはなかった。
だが、どうもおかしいので、また見てみた。
すると、
あれ?肛門が、閉まった肛門がない!
痛々しく開いた孔が見えたんです。
びっくりしましたよ。
で、女将に、医者に連れていったほうがええでと伝え、さらに女将は獣医をよく知る四代目へ伝えたんです。
獣医は8:00pmまでやっているとのことでかごに入れて女将と四代目が連れていきました。
結局縫ってもらいました。
肛門腺という症状で、けっこう症例はあるらしい。
孔は肛門ではなく、その近くにある肛門腺が脹れて破れたものらしいです。
帰ってきたときは麻酔が効いているので、目だけを不安げに動かしていました。
だが、しばらくするとかごから出て、なんと二階から下のリビングまで下りてきた。
家族なんですよ。
人のいるところがいいらしい。
ソファの上に乗せてやるもじっとしていない。
だが、よろけるばかり。
痛いんだろうと思います。
遅い夜ご飯を早々に食べて、二階へ連れて行ってやると、炬燵へはおさまろうとしない。
痛みもあるためか、落ち着けない。さらに、よろけながら、普段のテリトリーのところへ見回ろうとするんですよ。
二階の回廊から下へ落ちはしないかと、一緒に着いて回りました。
ま、結果は炬燵へ寝ることとなり、腹が減ったのか、夜中に二度ほど餌をたべに行ってましたし、一晩たって今日の朝にはやたら餌を要求してました。
心配してた「もなか」が元気になって、あれこんなにうるさく鳴いてたかと、こちらも勝手なもんです。
治療費一万九千円でした。
ワシが通う診療所は月に一回で二千円くらいだから十か月分だわい。
でも、元気なのが一番ですよ。