以前より9個いりの注文を受けていたんです。
で普段作ってないような、そんな生物も造らなければならず。
頭ひねりました。
頭のかたちが変わってしまうくらい考えたんです。
この箱入りのために一種類に一個だけいるのに対し数個は作らねばならず、さあ大変。
新作も二種類。
やっと完成をみたのがこの画像です。
その後ほっとして、今日は叔父さんの通夜だから店も少々早く閉めねばならず、そのことわりも店に貼らねばならず。
店を早く閉めるとなると、女将はなぜか元気にはしゃいでくるんですよ。B型馬鹿です。
すると、店の前に赤い車が止まったのです。
これから降りてこられたのが元の鳥取銀行の頭取である八村さんですよ。
女将は「あんたぁ、八村さんだで!」と呼ぶものですから店へ出るとまさしく元頭取。
「市庁舎の反対に名前がありましたね。ちょっとめずらしくみました。」というと
「さあ、いろんなところからせめられて。借金するなっていっとるですが。どう思われるな?」
「いやぁ、ウチの名前ものっとるですが。」
こんな話でした。
でもこれで八村さんは来たんじゃない。
柏餅を買いに来店されたんです。
女将がいうのには、最初
「サルーテのがあしたありますねぇ。」と言っとんさったでとのことで、これは女将の弟の岸本画伯が鳥取ガスのサルーテで公演をするんです。
そのことです。
さらに女将は言っていました。
「弟が家を建てるときにはローンお世話になりましてありごとうございました。」
これは絵描きではなかなかローンがたたないのです。これに八村さんの言葉があったようです。そのお礼です。
こういったところは抜かりがない。
職人の私とは違います。
今日は叔父さんのきょうだいが田舎に集まることになるのですが、いまや、こんなことがないとそう出来ないかもしれません。