この数日間台風5号の影響で、河川の氾濫のニュースが流れました。幸いにも鳥取はさほどの被害はなかったようです。智頭町の警報、土砂崩壊避難勧告も解除されたようです。
しかし今日の雨を見てもスコールのようで、もう異常気象とかじゃなく、気温にしてもそうですが、かっての日本とはちがうようです。
先の日曜日8月6日は広島の原爆の日でした。私としてはゆったりした日曜日の朝でしたが、テレビは夏の平和公園での催しを映してました。これに比べて、こういったら失礼ですが、明日9日の長崎原爆の日はもう一つ一般の人の関心が薄いような気がします。私も含めてのことです。
さて7月12日の長崎平和公園へ私たち夫婦は向かっていました。長崎電気軌道に乗って出島を目にし、長崎駅前も過ぎ、そう、このブログで「浦上駅前」で降りたと書きましたが、間違いです。JRの駅としては平和公園へ一番近いのですが、路面電車ではそうじゃない。下りたのは「松山町」です。乗り合わせた中国語を喋る若い両親と子供二人の一家もおなじくでした。以前にも書きましたが、この家族、あつかましいような観光客ではなく母親は隣に座る小さな娘をいつくしんでいるのがよくわかる、ほほえましい一家でした。
停留所から歩いてすぐのところに平和公園入口がありました。広島では平地でしたが、長崎は丘です。
しかも、なんとエスカレーターが設置してありました。グラバー園と同じです。そりゃぁ、楽ですよ。エアコンはないけども。
いくつかエスカレーターを乗り継いで、丘の上に着き、歩くんです。あの有名ななんというの?片手を横に、片手を上にあげた像のある所を目指して荷物ひっぱりながら歩くんです。と、途中に刑務所跡のセメントの基礎部分が残してありました。方形の基礎のセメントからは建物の壁を繋いでたろう、たくさんの錆びた鉄筋が出ており、すべてが同じ方向に曲がっていたのではなかったか。こう、巨大な力で横方向に引きちぎられたような。70年を超える年月で黒くなったセメントのそんな地面でした。
この場所は爆心地から200メートルくらいのところでしょうか?ここはおそらくなにもかも破壊しつくされた場所でしょう。
で、噴水。水です。被爆者が求めたものは水でした。
「油の浮いた水を飲んだ」と、子供の文章が書いてありましたが、異常さに、痛ましいです。
そして長崎で象徴的な「平和記念像」です。これを見れば、長崎の平和公園に来たのだ、と、そんな気になります。像というのはすごいですねぇ。その意味の深いのは仏像がそうですし、桂浜の龍馬像も、極めて印象が深い。
天をさす右手は原爆の脅威を。水平に伸ばす左手は平和を象徴しているそうです。さらには原爆犠牲者の冥福を祈っているとのことで、さまざまな意味で長崎だ!と感じます。
ここまで来て、荷物もあり、暑いし、だいぶバテテる。でももう一か所くらいは行くで、と思ってた。ここからエスカレーターのところに引き返せば、最初に見た標識にある原爆投下中心地に行くのもわかりやすいだろうとは思ったが、でも、そうはしないで、エネルギーの無い冒険心で少し奥へ歩くと降り口があったので、その階段を下りたんです。
もと来た入り口付近に降りるんだと思ってた。
結論は違ってた。
しばらく歩くと、大きな浦上天主堂が見えてきた。だがそれは、また丘の上に建っている。階段が見える。これはかなわない。
ほら、ヨーロッパの城みたいですよ。え、また上がるんかい?右足の親指はしっかりと内出血のようになってるんです。
で、撤退ッ!と、路面電車の停留所はこっっちかなと、歩くんですが、どうも方向がちがってたようです。
このあたり地図も持って無いし、要は下調べがほとんどされてないわけです。だから時間の振り分けも少ししかしてない。時間的にここは昼までなんです。加えて暑さと私の体力の無さですねぇ。どうもどこに行くのも、まず体重を落とさないけんで。あ、でも二年前の礼文島は5時間歩いてた。そういえばその時も、今回も、女将は元気でしたよ。なんでかなぁ。普段は「あぁ、疲れた。死ぬかもしれない」などと云ってリビングに倒れていたりするのだが、いざとなれば、暑さにも、引きずる荷物にもめげずに元気なんです。
ひょっとして、これが女の人が87歳、男は80歳という平均年齢の差かもしれない。
見知らぬ街並みを歩きながら、工事をしてるのか?作業服を着ていた人に電車道を聞いた。これが期待以上の親切さ。観光センターの人のように分かりやすく答えていただきました。おかげで、やっと停留所へたどり着いたんです。このあたりずっとシャッターを押してない。そんなエネルギーはない。
ほんとは、まだみるべきところあるのにねぇ。
で、エアコンの効いた長崎駅の駅ビル(?)でしばらく休みました。次は佐世保へ行く予定なんです。すぐ近くにパン屋さんが見える。そこで昼食にとサンドイッチと飲み物を買いました。
長崎駅の写真も撮ってないで!なんということでしょうか!
つづきます。