暑いですねぇ。今日の予報では鳥取では37度とのことです。数日早朝山から下りてきた蜩の鳴くのが聞こえ、なにか落ち着いた気分になっていたのですが、今日は暑そうです。今朝はツクツクボウシを初めて聞いた。
さて、トロッコ列車です。
女将のプロデゥースです。とても準備が早かった。孫たちとの思い出づくりを考えたのでしょう。この旅の終わりにも「行ってよかった。」との言葉を聞きました。
で、さて、7月31日(日)の一日です。
朝7:04鳥取発の「スーパーまつかぜ」です。よって朝は5時起きでした。
特急列車の早いこと、早いこと。米子までだって1時間ですよ。さらにそのまま松江も過ぎて乗り換えの宍道まで乗りました。
木次まで一両列車で到着。
ここからいよいよトロッコ列車「おろち号」に乗るわけです。
しばらくの待ち合わせです。そして、山のなかです。ここからさらに山のなかへ入っていくわけです。
この待ち合わせの間孫たちの元気さというのか、じっとしてない。
おろち号に乗るホームへ来ても、また駅舎のあるホームへと体も軽いようです。
こう、なんか、いいですよ。都会の、あの喧噪とは違い、緑がいっぱい。というか、緑しかない。
列車だって1時間に一本あるかないかです。
うつ病なんてならないでしょうねぇ。そんな感じがする。
と、そのうち「おろち号」がやってきた。ディーゼル機関車とトロッコ列車と普通車両の3両編成です。
当然乗るのはトロッコ列車です。あ、これは普通車両でも、どちらにも乗れるんです。雨とかきわめて暑いとかであれば普通列車に乗ればいいんです。エアコンがしっかり効いています。そういう指定席券なんです。
ずっと山なんです。緑なんです。
喜んでるんです。
トンネルへはいると天井の照明とかがこんな風に見える。だが、ヤマタノオロチじゃないぞ、これは。これは竜だぞ。いや、まぁ、いいか。
どえらい大きな家がけっこうあるんです。すっごい豪邸です。なんかでえらい儲かるんかなと思ったりもするんですが、田んぼ以外目に入らない。
どうもわれわれの知らない豊かさがあるようです。まぁ我々はすぐに金に換算したがるけど、そうばかりじゃないもんなぁ。
たとえば、山の裾には杉か桧が植えられている。これって将来の家を建てるためのものかなぁなんて想像するんです。
各駅で予約しておいたそばやらすしやらをトロッコ列車の窓から手を差し出し、大きな声で「鳥取の〇〇でぇ~す。そばみっつぅーー。」などと叫びながらの買い物です。
ところで出雲坂根駅ではやきとりを売っているんです。焼きながらですよ。缶ビールも売っている。おにぎりも売っていたが、これは買わない。やきとりとビールを列車へ持ち込んで、はは、食べました。飲みました。
そしてここにはスイッチバックのあるところです。
わかります?スイッチバック。この画像の標識のとおりで、坂が急なためにあっちへ行って、こんどはこっちへもどり、さらにまたあっちへ行って、と高度を上げていくやりかたです。とてもめずらしいものです。山のなかなんです。
ずっとこの間、地元のボランティアによりクイズがあったりするんです。こども中心ですがね。手作りの賞品もある。
この列車は広島県の備後落合まで行くんですが、我々はその手前の油木駅で降りました。
これは乗車券の制約があって、「山陰満喫とくとく切符」だったかな?山陰本線を主体とした切符なんです。で、油木駅までなんです。いや、もちろん終点までだって行けますよ。片道210円払えばいい。でもその駅も山の中なんです。無人駅です。油木駅も備後落合も変わらんだろうと思ったんです。
「おろち号」が備後落合から引き返してくるまで、我々はこの油木駅で待つことになるんです。で、待った。
いやぁ、何もない。いや、簡易郵便局も消防団も小さなトイレもあった。
日本の原風景ですよ。ここは。鳥取から30分も車で走ればありそうな景色です。妙に落ち着くものです。
そういやぁ日本中どこにもあるんではないかと思うコカ・コーラの自販機さえもなかった。
飲料水さえも売ってない。で、長男が先ほどの簡易郵便局へ買いに行った。すると大きなサイズのお茶を買ってきた。500CCのものはなかったとのこと。ただし酒はたくさん売ってたとのことです。そういやぁ、消防団の人かな、数人で飲んでたような。まぁ、娯楽もないわなぁ。なんせ人がたてる音がない。車の音さえ、車もそうそう走ってない。
長男一家はすぐ近くに見える学校を見に行き、私ら夫婦は駅のホームでなんもすることなしに待ってきた。
そりゃぁ、落ち着きますって。あわてたってどうしようもない。
そして「おろち号」が帰ってきた。
帰りは客が少なくなっていた。広島側へ行っちゃったんでしょう。
地元の関係者はこの「おろち号」で町おこしをと、頑張っているようす。
沿線にたまにみえる人達も手を振っていた。うちの孫たちも降っていました。
松江で一時間の待ち合わせがありました。
そこで予定通りに夕飯をとり、無事に鳥取へ帰ってきました。
一日がかりの長男一家との小旅行でした。