午前中に東武日光駅へ着きました。
ここまで雨というものに出会わせていませんが、暑いです。季節外れの「夏」です。
まず荷物をこの日泊るホテルへあずかってもらおうと、駅からスーツケースをゴロゴロと歩き出したのです。
ホテルが目にはいらない。
インターネットで見てた時には、駅近くで背も高い建物だったから、駅に降りてぶらぶらすれば目にはいるだろう、とたかをくくってた。
だらだら坂ともいうべき、東照宮へ向かう坂を外国の人とゴロゴロ歩いてた。
だがない、ないのだ。これはおかしい。
で、あれはなに屋さんだろう?何かを焼いていたのだろうか?お店が道に面して開いていた。
少し派手な化粧をした女性に、そのホテルの場所を聞いたんです。
「あらあらここまで歩いたんですか?そのホテルはほら、信号が見えるでしょう?あの二つ目の信号を郵便局があるところ、右に曲がるんですよ。そしたらスーパーが見えてくるから、そのスーパーまで行かずに、左へ曲がったらそのホテルがありますよ。」
と、もと来たほうの道路を見ながら、けっこう親切にそして詳しく教えてくれました。
新しい感じのホテルでした。ホテルの外へコインロッカーと、喫煙所があるんです。そのほかもとにかくコストを抑えた、それで廉価に宿泊できる。といったコンせプトをもって作られたもののようでした。これはのちに部屋に入るとわかります。その時に画像で出します。
何のことはない駅前の一番近い信号でした。ばっかみたい。
そしてこんどはまたまた来た道を緩やかな坂を上がり始めたのです。
観光とは歩くということです。それも坂。今回は坂が多い。
途中休憩所があって、少し休みました。お茶も買えれるだろうとのこともあったんです。さらにそこに案内所もあって東照宮の事を聞きました。
「石段がたくさんありますが、奥の院はいいですよ。」とのこと。
だが我々はそこまでは行くつもりはないんです。
そこまで行くなら、たっぷりと時間を作って見に来ますって思ってた。
かなり歩いたんです。
折り紙の自販機があった。めずらしい。
ゆば料理の文字がけっこうあった。どうも名物らしい。そりゃぁ、山の中だからたんぱく質をとるのにはゆばはいいかもしれない。
和菓子屋さんもありました。
羊羹が、和菓子では名物のようです。りっぱな店構えのお店が数軒ありました。もっともこの日は暑くて、これを求める客の姿は見えませんでした。
なかなか歴史のありそうなお店です。だが、エアコンはないようで開けっ放しになってる。もっともここはけっこう高地にあるからいらないのかもしれない。それよりも冬にどう備えるかといったほうが、問題かもしれない。
ここの通りでは、そう、歴史ある「日光」を造ろうとしてる。そんな感じがあります。
で、この通りが途絶えた。おう、これで陽明門があるんか?と私は思うわけです。これはとんでもないことで、「坂」「石段」はこれから、これからなんですって。なんで権力者は死んでまでも高い所が好きなんでしょうかねぇ。
上の画像の赤い橋。「神橋」って云ったろうか?神の渡る橋とか?人間は渡れないらしい。でも「神」なら別段橋が無かろうと川の一つや二つポンと渡れるんじゃないかとも思うんです。
で、我々は人が、車が渡れる橋を通るわけです。
「日光橋」とある。
本来こんな山の中にこんな立派な橋があるわけない。ところがどうだい、あるんですよ。よほどの吸引力が東照宮にはあるんですねぇ。
徳川家康は、東昭大権現さんは、たいした人だったに違いない。ここを、いや、まだまだ奧を目指して地球の裏側の人までもやってくる。何なんだろうかなぁ?
さて、問題は、もう坂が終わりかと思いきや、目の前に山。山が見える。ましてやそこに石段が手招きするように上へ続いているんです。
あぁ、陽明門へはここを上がれというんだなぁ。と、なんか解ってしまう。そんな石段ですって。
誰も”かなわんなぁ”とその緩慢な体の動きに表しながら文句は言わず上へ上へと足を進めているんです。
あ、でも、これでいいんじゃないかと思います。下手にケーブルカーなんぞ作らんでもいいと思う。楽になると変な奴も上がってくるもんだ。
だけど、そうだで、ワシら今年七十歳。今回の旅でよう頑張るで。
よう覚えてはいないけど、次は石畳の坂。この石の上を歩くだけだから楽かもしれん!そりゃぁこれを造った人たち、石を運んだ人たちは大変だったろう。ピラミッドもそうだで。
などと、気を紛らわせながら、とにかく上を目指したんです。
めざそう、「陽明門」だで!
と、いった気分。
おぅ、この方向でまちがいないがなぁ!多くの人がそう思ったに違いないあまり親切な様子のない、でも、やっぱりたよりにしてしまう標識があった。それを信じて左に曲がる。
この社は何だかわからん。わからんでもええ!我々は「陽明門」を目にすればいいのだ。
が、歩く石畳の横に土の坂。なにやら馬がこの坂を上る儀式があるそうな。馬も走りたくないと思うがなぁ。で、観光客はそこに入るなと書いてあった。入らんで。だごだごの土の道なんぞ。
写真は撮ってないが、途中森の中で、アメリカ人?ヨーロッパ人?父子で緑の中にはいって、写真撮ったり、なにかそこの緑を、空気を楽しんでいたのがあった。
ワシらは「陽明門」「陽明門」と真面目に上を目指しているのに、こういった不真面目に目指すやり方もあるのかと、えらい参考になった気がする。世の中の様々な物事って、一面的にとらえると行きずまってしまったりするんですよ。
特に日本人はそうかもしれない。
そして、ついに見えたぞ、たぶんあれが東照宮。大きな鳥居が見えるではないか。この坂さへ上り切れば「陽明門」だで。
と、急に昼ご飯のことが頭に浮かんできた。そう、昼を回っている。
朝会津の宿で作ってもらった「めっぱめし」のおにぎりがある。どこか人目につかぬところはないかと、脇道へ。
そこで、しかし立ったまま食べました。
会津の料理を日光で食べる。なんともです。いや、贅沢かもしれない。
で、食べ終わって本道へでると、スカイツリーがある。ここはそのてっぺんと同じ高さだという。どういう意味か?まぁ分かった気持ちになるわなぁ。
さらに郵便局か?よほどに人が多いのだろう。
ほうら、東照宮だで。ここに陽明門があるだで。もう着いたも同じだが。そう思った。
後ろを振り返ると、どう?この坂。東照宮と石の碑がある最後のところでもこの長い坂だし、幅の広さだで。昔は大名なんかも多くの家来等連れて来たのだろうか?
会津の殿さまは「めっぱめし」をもって来てたかもしれない。
さて、大きな鳥居をくぐります。
ここから神の領域になるわけで、東昭大権現さんのパワーを感じられるかもしれません。
何やら塔。なんだか知らん。説明も読んでいない。
入場券を、いや、拝観券を買わねばなりません。一人1300円です。高いで。拝観券というからには宗教上のことになって、無税かな。ごっつい人だで。まぁ、修理費も大変だろうしなぁ。
で、門があった。ここでガードマンみたいな人が拝観券の半券をちぎってたかな?ここからすでに派手目の色合いですよ。
その門の裏。表には仁王で、ここには狛犬。よほどに厳重に権現さんを守っているのだろう。
次には馬小屋。そして猿。そして女将。
見ざる🙈、言わざる🙊、聞かざる🙉ですよ。
こんなのはあまりにも有名で、ここに詳しい画像を載せるよりも、たくさんの画像がネット上にもありますよ。
そいで、ほら、ちらりと見えた、あれがそうだで。「陽明門」だが。
そのまえになんだかわからんが、たぶんこれも有名な?なんかだで。写真撮っておいた。
さあて、これですが。国宝の「陽明門」
これを見さえすればもうええ。
もっと近くにいって詳しく見ようと、また石段。
さらになんでまた鳥居があるのか?三つ葉葵の徳川の紋がはいっているんです。それもまるで派手さのない鳥居です。陽明門を際立たせるために色を落としたのかなと思ったりしたんです。
つづく。