これを書いてる今日は6月15日の土曜日です。が、雨が降って肌寒いくらい。4月の気温だとか。今年えらく気候が狂います。
会津で買った6本の酒。これの一本を飲んじゃいました。辛口です。で、その荷物の中に会津の味噌漬けも同封していたんです。これを少し食べたら、辛い。塩だけの辛さではなくほかの辛さが混じります。癖になりそうな辛さ。これを酒の肴にすれば、そりゃぁ、飲めれるで!
たまたま私がじゃがいもを茹でていたんですが、これに少し乗せて一緒に食べると、これもいい酒の肴ですって。
会津に酒屋が多いというのがうなづけます。
この土地でで酒を買ったのは、まるで飾り気のない、そう、倉庫そのままのお店だったんです。入るとすごい量、鳥取で我々がふだんビールとか、ウイスキーを購入するカインズホームなんか比べ物にならぬ酒、酒、酒の陳列でした。酒の博物館のようでした。
売れるんですよ。きっと。
会津人はよく飲む。その店の人も言っていた。
と、いうことは、会津の人は嘘もつけないいい人が多いということなんですよ。
そうかと、ここで「会津」を見つけたような気持に少しなっていた。
で、一時間ほどしてまた宿に帰って来たんです。
けっこうくたびれていました、我々夫婦は。で、エアコンがかかった部屋に通された。
まもなく「お風呂におはいりになりませんか?温泉ではありませんが桧風呂ですし。いかかですか?あ、この宿では部屋ごとにお風呂をお使いいただくようになっています。」との、宿の人の案内がありました。
「なぬ!?風呂?一緒?え?一緒なん?」
数十年一緒の風呂なんて、ないがな!どんなだろうかなぁ?
そのとき女将はどんな顔をしていたのか?見てない。
だいたい数年前旅へ行ったときに、まぁ、ホテルってのはトイレと浴槽がユニットになっているんですが、女将が風呂を使うとき、その扉を閉めると同時に「カシャッ!」と鍵を閉める音が聞こえたもんですよ。
そりゃぁもちろん結婚したての頃は、皆さんと同じくでしたがねぇ。
さて、この風呂。なにごともなく自然に二人して入ったんです。
脱衣所へ入るときに、「鍵を閉めてくださいね。」との言葉。
女将が閉めました。
カシャっとはこの時聞こえなかった。
で、当然服脱いで、浴場へ入ると、永く使って地肌が少し現れた塗りのたらい。そして、なんていうのか?大き目の下駄のような、座る木製のやつ。風呂椅子?これも、塗りですよ。
2畳から2畳半ほどの横の長さ、幅は畳の幅ほどの桧の浴槽に、満々とたたえられたしゃんしゃんとした熱めの湯でした。
これは実に気持ちよかった。首まで浸かれる。それも結構熱めの湯。これはいい!
生きた心地とはこういうものなのでしょう。
女将の年輪を重ねたよきプロポーションも覚えたぞ。
上がると、部屋へ行くのに帳場の前を通るんです。その時ビールを注文しました。
「あ、ビール二つお願いします。」と伝えると
「瓶?生ですか?」
私の後ろですかさず女将は
「生二つお願いします。」
このビールは最高にうまかった。
部屋へ行くのに木の階段を、あ、この旅館の建物は古い木造です。もし柱なんかに刀キズがあってもおかしくないような歴史を感じるような、そんな古さ。
階段は、たぶん漆塗り、歩くと少しきしむような、さらにはトイレは部屋を出て五段ほど階段を上がったところ。洗面所もしかりです。風呂は先に書いたように、帳場の前を通って少し歩いたところです。
これがまた、よう冷えたもんで、ク~ぅっと、喉を下りますって。うまい!!
気温も暑かったが、しゃんとした熱めの風呂で疲れをほぐし、次には冷たいビールとは、あぁ、贅沢ですわい。
ところで我々の部屋は、二部屋あるんです。ビールを飲んでいるのは控えの間(?)で、奥にまた部屋がある。
そして、そしてですで、そこには二組の布団が・・・敷いてある。敷いてあるんです。
どうよ!この色っぽさ。艶めかしさは!とになぁ、まいるで。
一緒に明るいうちに桧風呂を使い、ビールを飲んで、この布団だけぇなぁ。
よう寝れました。
さて晩御飯を食べなければいけません。
他の客と囲炉裏のある部屋でいただくんです。若い男女のカップルだった。我々が鳥取だというと、男性の祖母は島根県出身だと言っていた。女性は相馬出身だとのことで、あの原発事故には当たり前で色んな思いがあるようでした。生な感想が聞けました。うん。
酒どころの会津に来て、飲まずして帰るのはアホです。で、宿おすすめの酒です。辛口そのものです。こういうのはなんぼでもいっちゃう。
郷土料理ですねぇ。
これが「めっぱめし」。わっぱめしのなまったものらしい。なんか「昔」を食べたようなそんな感じでした。
あとは歯を磨き、血圧を測って、我々すでに賞味期限が切れているので、畳にしいた布団の上でぐっすりと寝さしていただきました。
ここの宿で、あぁ、ここは会津だで。とそんな気がしたんです。
次の日は日光へ朝早めの出立です。