先回のブログに書き足りないことがありました。
早朝気がついたのは陽の強さ、青い空だけではなかった。
「蝉」ですよ。その鳴声。
油蝉かニイニイ蝉かはよくわからない。
早朝弊店の近くで鳴いている。
この鳥取にも大変な雨が、半日で例年の7月分を上回る雨が降ったので、そりゃぁ、地面も柔らかくなっている。
蝉からすれば、こりゃええわいとばかりにひょいと地表にうっかりと出てきたのかもしれない。
実際に数が少ないのか今朝はその声を聴かない。
歳をとると朝早すぎる時に目が覚める。
と、ごそごそするのは家人に迷惑だし、ベッドの上ですることがない。
だが、この日は少し違った。
そう、一句出てきた。
凡人の一句。
朝ぼらけ 耳骨に沁みる 蝉の声
ときたもんだ。
あの俳句の神様の岩に沁みた蝉の声を拝借したんです。
「蝉」と云っても鳴き方は違っているんで、好ましいのはツクツクボウシと蜩ですよ。
ミンミン蝉も、油蝉も、ニイニイ蝉も脳細胞に差し込んでくるんです。
熊蝉なんぞジョアジョアとその音の大群が押し寄せる。
ところが、ツクツクボウシは違う。
ツクツクボーシ、ツクツクボーシ、ウイオース、ウイオース、ジ―ーーッ。
耳にしたときにはちょっと得をした感じ。
蜩はカナカナカナカナカナですよ。
これは秋の終わりをイメージするんですが、実際には早くから鳴いています。
おおち谿に行けば、宮池の奥に行けばたくさんの蜩の鳴き声が降るように聞こえます。
もう「夏」ですよ。