春近しとはいうものの、まだ寒いです。
猫というのは冬は炬燵で丸くならず、腹を上にしてだらけたお姫様といったありようですが、我が家の「もなか」もそうなんです。
で、時々の一番気持ちのいいところを知っているわけです。
しなければならないこともないわけで、朝はここ。
昼はここ。
この時間はここだ。
と、知っている。
夜はワシの蒲団のなか。
そして、朝。
女将の部屋で、ストーブの点く時間も知っているんです。
火をつける音も聞いていて、ちゃんと来る。
そのあとは、じっと固まっているんです。
こころいくまで、とりあえずこの季節はこの場所なんです。
暖かいんです。