鳥取は静かな町ですよ。
わが町寿町も人通り少なく静かなんです。
だが朝夕目立つ車があるんです。その車体に書いてあるのですが“いちばん星” ”そよかぜ” ”きらめき”とか、なにやらかっこいい。
で、乗っているのが高齢者なんで、そう、施設の送迎車です。
たぶん、もうじきワシも乗るようになるんでしょう。
で、弊店の大女将も女将の実家の母親も乗って行くのが好きではない。
家にいる方がいいのである。
だがしかし、風呂に入るのが我が家では難しく、週に二度施設へ行くのである。
本来今日は行く日なのであるが、大女将が通う施設で、いや、そこに通う高齢者の家族にコロナの陽性者が出たんです。
で、昨日大女将はPCR検査をし、本日はその施設は臨時休業。
行かなくていいので昨晩は喜んでいた。
喜びすぎたのだろうか?
今日早朝2:55私はイレしてたら、「Yさん、Yさ~ん、Yさん。」と暗いなかで女将を呼ぶ弱い声が聞こえる。
トイレ、途中でとめるわけもならず、力いれてすぐにすまし、こけたんだろうとは想像がついていたから、女将の部屋へはいり、寝てるのを揺り起こした。
女将は飛び起きたが、暗闇の中を大女将の部屋へいこうとするんで、ワシ電気付けた。
あとは女将なれたもんですよ。
「こけただか?ええか、よいしょ!」
大女将は無事でした。
6:10AMなにやらリビングで少し大きな音。
部屋の扉を開けてリビングを見ると、大女将がこけていた。
女将も音に気が付いて、「こけただか!ちょっと待ってな!」
今度はワシにも召集の声。
歩くための乳母車が頭の先へ転がっていた。
二人がかりで大女将を立たせ、女将は大女将を支えてトイレへ行かせた。
声が聞こえる。
「おかあさん、だいじょうぶか?」
「ま~たこけただが。こぶができたわいなぁ。」
女将がベッドまで運び、静かになった。
まぁ、その後は無事に一日が過ぎている。
PCR検査は陰性であった。