黎明です。
こんな景色ってわずかの間です。
人ってのは光というか、光明というか、そう、御来光ですよ、典型的なやつ。
何万年も同じように日の出はあるのに、特に元旦のものにはたいへんな喜びようです。
気があらたまるのですねぇ。
まわりの雲にも光があたり、ふだんとは別なそれのようです。
なんか因州和紙の模様のようです。
この日配達が二件あったのです。それから温泉だ。という日曜日には時々あるパターン。運転手はワシ。その玄関でお客へ品物を渡すのは女将です。
で、出かけるとき、我が家の玄関に向かう女将の服を見たときに、完全に温泉しか考えてないスタイル。ちょうど岩井に住むおばさんが近所の温泉へ出かける服装ですわい。
「ありゃ。これはワシが荷物を運ばないけんわい。」
と、白衣もかかえて車に乗りました。
そのうちの一つが砂丘でした。
久しぶりの砂丘です。
無茶苦茶多いとはいえない人出。
でもあたりまえで県外車が多いです。
三重、和泉、京都、広島といろいろです。
もっと来て欲しいものです。
そのまま、道路を海へ下って海岸道路へ。
海はひろいな大きいな。ですよ。
もっと陽が強かったらいいんですが、いや、波が光るんですよ。
そうするととてもきれいです。ほんと。
波を眺めていると、続いては好きな波は来ないんです。
しばらく待って、まだまだ待って、もうじきだろうと待って、、、、
シャッターから指を離している瞬間に来るんですよ。
このあたりは昔、昔、若い頃よく来ていました。
二人だったり、数人だったり。
その頃おなじクラブのHは夜中におもわず素裸で泳いだとのことです。
彼女が一緒だったか、どうだったか、その話はおぼえてないんですが、もし。一緒に裸になって泳いだなんてのは、これはうらやましい。
遠い昔です。
そのまま車を走らせ国道9号線にはいります。
東へ進めばすぐに岩美町。
しばらく走ると岩井温泉の標識があります。
温泉街というより静かな田舎の町をゆっくりといくと、ありました。
ゆかむり温泉です。
誰でも入れます。
玄関入るとバリアフリーでそのままあがれるのです。
もちろん靴脱いでですで。
すぐにトイレがあったものだからワシは女将を待たせてスリッパ履いて、終わって、、、、出てきた。
戸を開くと受付があり、なんと、入浴券を自販機で買うんですよ。
食堂みたいに一人300円。
「トイレのスリッパは脱いで来てください。」
急に言われた。履いていた私。
しきりがないバリアフリーで、ついついそのままになってたんです。
浴室には二つの大きめの浴槽。掛け流しです。たぶん。
しゃんとした湯です。
しばらく、しっかりと温まり、体洗うかと思った。みると石鹸がおいて無い。ところが体は勝手に動き、並ぶ蛇口の一つの前へすわるんですよ。
だがすることがない。う~む、すぐに立つのもなんだし、タオルで耳をきれいにして、また湯船へ浸かりしっかりと温まってあがりました。
でもワシより前に入っていた人は上がってこない。じっくりと入ってるんですよ。どうも地元人です。
体の芯からあったまっているから外に出ても暑いですよ。
この温泉はうまくできていて、外へ出るとすぐ横に酒屋さんがあるんです。
そこからノンアルコールのビールを買ってグビグビと、うまいで。150円。
帰る途中の田んぼで稲がたおれてた。
でも実った稲を見るのは嬉しいです。
その後テレビでレガッタやってた。
なんか懐かしく、少々見ていたんですが、なんと新潟の女の子、高校生が日本一になった。
いやあ、すごいわ。これは。ええ試合運びでラスト200のスパートがすばらしい。
漕ぎも無駄がなく、二人ともよく合っているし、実にきれいです。
高校生ですから価格の高いユニフォームも着ていない。
けなげですわい。
ワシらもそうだったろうかと思うが、しかし、まあ、昔はみんな金ないからあたりまえの格好かな。
だいたい、野球やら、サッカーやらばっかしテレビで中継するんじゃなくてボートもせんかい。
ボートにくらべりゃ野球もサッカーもたいしたことあらへんがな。
そう思う。ワシは。
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まだあった。
時代小説をずっと読んでるんですが、ちょっと印象的な言葉がありました。
「自主性があるから誇りが生まれる」
う~む。な~るほど。