9月4日の物語。
はは、普通の日ですよ。
ずっと雨は降り続き、少し皆が心配したものの、事なきを得ました。
これが、水があふれれば普通の日ではなくなります。
朝、どれくらい水が増えたのか気になりすぐ近くの鋳物師橋(いもじばし)まで見に行きました。
(画像の)これくらい。
まだ大丈夫のようでした。
で、この日は「因幡国くりまんじゅう」を作らんと在庫がなくなるんで、さあ、作ろう。の日です。
昨日4代目が焼いたおいしいカステラも切らないけん。
かすてら、いや、「かすていら」を焼くことができれば焼き物はたいていできる。
基礎であり、高度なお菓子です。
ワシは教えたけども、たぶん焼くことできない。
ずっと焼いてないから、たぶん焼けない、と思う。
で話は、くりまんじゅうだ。
いや、正式には「因幡国くりまんじゅう」だで。
「いなばのくに」と読むんですよ。
そのくりまんじゅうです。
ちゃんと栗を入れて作ってるんです。
栗が入ってないのに「くりまんじゅう」と言ってるが、これって表示上おかしいと思いませんか。
メロンが入ってないのに「めろんぱん」ですよ。
これ、たとえば「温泉まんじゅう」があるとすると、温泉がまんじゅうに入ってないと正確ではないんです。
かなりあやふやで、結局常識の範囲で、となるんですが、一応決められた細部にたがうとえらいことになります。
コンプライアンスです、法令順守ということですねぇ。
日本は贅沢な世界です。
一々その商品のことを説明しなくてはならないのです。
消費期限、賞味期限とまあ丁寧なことです。
弊店もやってますよ、きちんと。
さて、あのくりまんじゅうの表面の色のついた部分。
栗の表皮のこげ茶の色ですが、卵黄を塗るんですよ。
そして焼く。
要は焦げた色なんです。
一度に60個くらいの卵黄を使うんで、あと、卵白が残るんです。
これってかなりりっぱな動物性蛋白質ですよ。
以前はボディビルの連中はジョッキにいれて飲んでいました。
いまは肥料にも使われません。
捨てるんです。もったいない。
入用の方は連絡してください。
差し上げます。
焼き上げたら、これをパックして出来上がりです。
おいしいですよ。
近所に住む中学生が買いに来る。
一個買って、しばらくして、二個目を買いにくる。
高価ですよ。
中学生には。
若者が食べるのは確かです。
若者は贅沢ですよ、まずいものは食べない。
と、まあ、この日はくりまんじゅうの日です。
ニュースは「雨」ですよ。
温暖化。
異常気象。
鳥取は雨が続き、それが穏やかになって、いゃ、その後 涼しい。
で、一句。
大雨の トンネル超えて そこは秋
トンネルを抜けるとそこは雪であった。の、そう、形を拝借しました。
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