世は桜咲く春。
「乗りほうだい」はまだ肌寒き、山にも色無き季節であれば、なんかなぁ。
賑やかさに欠ける。だから書いてしまおう。で、ないと,山開き、海開きがもうすぐだ。いや、これは大げさ。だで。
平福駅を窓の外に見ながらとんかつ定食を食べ、美味くて、駅が見えるから安心。
この宿場にはあたりまえで本陣がある。
ごっつい屋敷。
大庄屋かな?
掃除も大変。下手なことすれば殿さんにしかられるで。
なんと因州鳥取藩の本陣跡というのもあった。
殿、いや、旦那は江戸へ行って、一年たてばまた鳥取へ。また一年後は江戸へ。
格式にあった人数で往来せなばならず、費用を考えれば専用ホテルを設けたほうが安いかもしれない。
で、駅へ行く。
途中佐用川をまたぐ橋を渡るのですが、ここでも青い外套を着たやさしそうな工事の人が竹箒で掃除してる。
我々の姿を少し伏せた目のすみに認め、竹箒が遠慮がちに動きがすくなくなりました。
広くもない道路で、人通りもなく、目と目がなんとなく会い、軽く会釈して橋を渡る。
日本のシャイな光景ですよ、これは。
もしこれが豹柄のおばさんが竹箒持ってたらたぶん状況はかなり違うと思う。
で、りっぱな駅。
と見た感じとしては、そう、思った。
違ってた。奥行きはなかったんです。すぐ後ろが線路でした。
駅というところで、いや、そのほかでも初めて見た手作りのポスターは、、、、、
「マムシに注意」です。
いいでしょ?これ。自然がいっぱいです。いや、そうそうマムシも来ませんよ。
でもいるかも、と待合室を覗くと
いまではめずらしい緑の公衆電話があるだけでなく、マムシよりこわい、なにやら私の正室らしい顔が、、、覗いてる。
で、智頭に向かって左のホームで列車を待ったんですが、これがどうも違ってて、向かいのホームが智頭行きだったらしい。
でも写真の画像のじゅんばんでいうと、この画像は左のホームじゃないかな?
わからん。
向かいのホームに行かねば智頭には行かれない。
と、踏み切りのバーが降りてるんで、女将は運転士に
「ノリマスーーーーー!」
少しこちらを見た。運転士は。でも見ぬふり。
どうも、その先を読んでいたらしい。
女将がバーを無視して線路を渡ろうとするも、これも無視。
私もバーの下をくぐろうとした、そのときにそのバーがあがったんです。
そのとき、危険ですからバーをあげて通らないでください。とか書いてあるのが、目にはいったんです。
よくあるらしい。
で、向かいの列車に乗った。
中は暖かいですよ。
要は待ち合わせです運転士に聞くと「スーパーはくと」が通るらしい。
じゃあ、写真撮らないけんがと、あらかじめピントをあわせて先頭の窓で待つ。と、音たてて来ましたよ。
これって個人的な感想なんですが、かっこいいのか、悪いのか、朝の散歩で時々千代鉄橋を早いスピードで鉄輪の音響かせて走っていくのですよ。
で、シャッター押すんですが、もうひとつ味がない。極めてスタイルがいいわけじゃなく、少し流線型で早そう。そんな中途半端さを感じるんです。
運転士はなんども指差し確認。それも、、、△△よし!と声も出してる。
こんなの、たぶん高校のころは予想もしなかったと思う。
高校生に、声だし、指差し確認をするようにいっても照れちゃうんじゃないかな。
でも、安全第一。かっこいいですよ。
駅に着くごとに値段が増えていくんです。あたりまえか。
客は我々二人のほかは中学生くらいかな、男の子が一人。
この子が次の駅だったか降りたとき、運転士は「ご利用いただきましてありがとうございました。」との挨拶。
ええですわい、ローカル線は。それもなんとかせないけん。と思ってる人たちは。
そのとき、運転士。ちらっとこちらを見て「貸切ですねぇ。」と言葉あり。
これも疎通だ。みな智頭急行㈱を是非利用しましょう。それも各停を。
たのしい旅になりますよ。
そのたびに指差し確認と小さな声で言葉確認。
うそですよ。
「粟倉温泉で降りるでや?」と女将。
タオルをもって来てるんです。佐用の近くにも温泉があったんです。片道15分。やめました。
粟倉も一度温泉来たけど駅からかなり距離があったんです。で、
「やめようや。」
「そうだでなぁ。」
そのまま智頭へ到着です。
この乗りほうだいでの途中なんども見たJRのスーパーいなばです。
そして千代川土手の朝散歩でなんども見かけたなじみの特急です。
ましてや、東京からの帰りに利用したこともある。いまや、一日で鳥取、東京間を往復できる。32,000円です。
どこかしがらみを離れて関係のない遠くへ行けるような気がする。
そうしてもすぐに帰りたくなるんだろうがなぁ。
智頭着14:26。
で、鳥取行きが15:52.
時間がある。
つづく。
つづく。
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