» お菓子のブログ記事

百歳のお祝いだと、その家族一家が一度にたくさんの来店でした。

落雁がいいとのご注文でした。

まず鯛です。

IMG_9139

八寸の鯛です。

いやぁ、最近どころか、永い間落雁なんか注文はなかったんです。

ましてや、とにかく百歳ですよ。

なかなかないです。

お祝いされるのも、お祝いするのもなかなかないですよ。

さらに料理菓子がいいとのことでした。

しかも正規の大きさではなく三分の二ほどの大きさの箱でよいとのこと。

これはけっこうむずかしい。

ま、とにかく悩んでできたのが次の画像です。

IMG_9156

結果は中身のありようも変わってしまいました。

で結果はけっこういい出来です。

あ、一番下のいさみ鯛は上下が逆で、入れなおしました。

いさみ鯛というのは、超元気で水の上にビビビーンとはね出たパワフル鯛なんです。

組合すのに餡の製品であれば形がけっこう自由になるので入れやすいのですが、落雁は曲がりませんので自由がきかず大変です。

ま、しかし、完成してみれば、百歳のお祝いなんて、それを作る仕事をしたなんて、なんか長生きのおすそわけがあったみたいで、ありがとうございます。です。

と、いうような印象があります。

よかったです。

今日雪が降ったぞ。もうすぐ4月だのに。

さて、最近作った和菓子です。

なかなか間に合わぬ中での和菓子造りです。

IMG_9138

「ひさご」です。そうひょうたんですよ。

このなかに酒を入れて花見をする、という、そんな物語です。

そして彼岸のおはぎです。

IMG_9142

大きなおはぎですよ。

とろけるようにうまい。

こしあん、粒あん、抹茶あん。さらに

IMG_9143

きな粉のもあるでよ。

ついでに和菓子じゃないけど私の製作品。

IMG_9141

お好み焼きです。

これは、ほんとにうまいんです。

作るとかならずや残らず食べられる。

女将が忙しくて、四代目が出かけちゃったときに作ったりします。

言っときますが、うまい!のです。

仏7寸5分とは縦横7寸5分の箱におさまる仏事に使う三つ菓子です。

IMG_9070

全部餡です。

これは鳥取特有の在りようではないかと思うんですが、料理菓子というものがお祝いにも、仏事にも使われたんです。

他の地域にはないありようです。

最初は落雁で作っていたようです。

婚礼なんか鯛、料理菓子、三つ菓子と三段重ねを注文する方もありました。

それも今は昔です。

現在はめったにない注文です。

で、その注文はは東京からの電話でした。

受話器をとったのは店舗補佐のたおちゃんでした。

最初は仏事の6寸5分、7寸の話でしたが、結局7寸5分に落ち着きました。

注文主は鳥取出身のおじいさんのようでした。

配達先が鳥取の某温泉宿泊施設でした。

当日の日曜日に配達したのは4代目と女将が担当したんです。

私は「桜土手どら」を焼いていたんですよ。

日曜返上でですよ、高齢者が。

IMG_9071

で、二人が帰ってきてからの話です。

女将が現場で風呂敷に包んだとのことでした。

注文主の妹さん?と姪の方に対応してもらったとのことで、本人は、そう、姪さんの言葉では「おじさんはぱにくっているからいけんで。」とのことでした。

で、わかったことは奥さんを亡くして、ふるさと鳥取で四十九日の葬儀をされたとのことで、昔の鳥取の和菓子を注文されたようです。

作る私はこんなに多くの餡を今の時代に食べれるのかと思って作ってたんですが、なるほど、納得したんです。

ふるさとの鳥取の昔の元気なころのお菓子を使いたかったのではないかと。

近年はこの種のお菓子の注文は少ないので、なんらか想いがあると思いながら、そう、東京の方だからと色も控えめに作ったんです。

綺麗にできました。

昔のなつかしい形ではありますが、作って、箱に納め、掛け紙を掛けるんですが、結構いけてました。

そう思う。

そして思うんですが、他人事じゃない。我々夫婦もそんなに遠くなくどちらかが亡くなるわけです。

女将には私より長生きしてほしいと思います。

男が残されてもどうしようもないですよ。

お菓子が作れても他はぜんぜんだめなんです。

三月三日、ひな祭りです。

もっとも我が家は女の子はいないし、いや、それどころか老人ばかりですから、こんなの関係ない。

仕事は別ですよ。

「おいり」は忙しく、普段の和菓子は品切れです。

間に合っていないのです。

だが、もう遅くまでの仕事はしません。

そんなことをするまでの欲はありません。

IMG_9064

そんなこの頃の日曜日に配達をすませて、久しぶりに賀露の海へ出てみました。

海岸近くの「かろいち」の駐車場はいっぱいでしたが、海岸沿いの道路は閉鎖されていました。

IMG_9065

その眺めの風景はまだ冬でした。

だがしかし目にする風景とは別に弊店で作る和菓子はもう春なのです。

IMG_9063

「桜花」です。

もうじき周りの風景にはうす紅やうす緑の花や若葉が見えてきます。

また、「こどもの国」へ行ってきました。

四代目と行きました。

店は女将と店舗補佐たおちゃんが守ります。

IMG_1682

朝10時からなので9時過ぎには現地入りです。

IMG_1684

ひな祭りの直前なのでこの季節の和菓子です。

あは、、、この和菓子の写真撮ってないで。

こどもの国のフェイスブックに載ってるかもしれないです。

ちょっとそちらを開いてみてください。

IMG_1687

さてさていつものように楽しく頑張ったのです。

IMG_1688

午前中二時間で30人の子供たち。

一人二つの和菓子を教えます。

IMG_1692

午後も二時間で同じく。

だがねぇ、予定の12時には終わりませんて。

結局30分ほど過ぎてやっと支給の弁当を食べることができました。

持って行ったインスタントみそ汁に湯を注ぐ暇もありませんでしたです。

IMG_1693

ま、しかし、せっかく作ろうと意気込んでいる子供たちを前にすれば、なんちゃぁない(坂本竜馬のことば)。

腰には少々きましたですがね。

IMG_1694

この日予定以上の人数をこなしました。

しかも3度目などという子供さんもあったりして、思わぬ喜びでした。

IMG_1702

さらに新聞社も二社取材があり、結構ながくすぐ近くにいて写真を撮ったりしていましたが、今日紙上に載っていました。

でもなかなか、そうなぁ、新聞記者その人の世界を通してしか記事は書けれないので、伝えるというのはむずかしいものです。

IMG_1697

考えたらこのひな人形も和菓子も同じようなところがあるんです。

IMG_1698

和菓子もひな人形もあってあたりまえで、でも、その意味とか内容はあまり知られていなかったりします。

お雛さんの原点は紙を人型に切って厄を流したのが始まりですが、いまや単純にこの節句に飾るものとされてるようです。

そうだよ、「おいり」だって鳥取だけのものとは知ってなかったりするんですよ。

IMG_1708

だから、この和菓子造りが和菓子にとって将来を作っていくのかもしれないのだ。

そうだで。

カレンダー

2024年11月
« 4月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ご案内