» 2011 » 6月 » 1のブログ記事

台風の接近中の日曜日。鹿野町の温泉へ夫婦で行ってきました。 なんだかだるいし、なんか頭に湿疹が出来てるようだし、温泉がいいだろうと雨の中湖山池をぐるんとまわり、山の中抜け鹿野町です。                                                              Hさんのやってるコンビニのローソンを曲がると山紫苑。 あれ?結構車が止まってる。 台風影響下の昼12時過ぎなのに、おかしい。 えい、ここまで来たんだ、はいったる! 玄関に掛けてある〇△様の札の多さよ。 でもこれは宴会の人々、そして昨日からの泊まりの人々だと思う。 フロントで1000円払い、この日はいつもの四階ではなく一階にある古い浴場です。 紺色の「ゆ」ののれんをくぐると、ありゃ、思ったより多目の靴の数。 脱衣場には風呂から上がったおっさんが数人。 でも浴場には一人でした。 大きな浴槽に頭だけその渕へ載せて体をポワーンと浮かせていました。 気持ち良さそうです。 しかし私は、雨にも負けず、風にも負けずで、ドアを開けて露天風呂へ出ました。 あたりまえで、タオルひとつのじじいの素裸。 因幡の年とったアダムですか‥‥ 素肌にあたる雨は、これ、冷たい。 外湯には因幡の年とったンでもいい、因幡のイブはいるのかな‥‥ と、ここ露天風呂にも先客一人の、これもじじい。                                                                              この風呂はいつもパラソルが中央に開いているんです。これが頼りだったんですが、この日、ない。たたんである。  思わず、 「あれ?傘がたたんである!なんでだ?」と大きな声だしたんですよ。 そしたら雨の湯のなかのじじいが 「風が強いけえだが。」と答えたもんだ。 「あ、なぁるほど!そうかぁ。  ‥‥よっこいしょ!」と湯のなかの階段状になっている岩の上へ用心しながら足を踏み入れたんです。 首までつかり、タオルは頭の上。小雨です。 あらためてパラソル見ると、荷造り用の、それも赤いナイロンのひもで開かぬようにくくってある。 よって、遠慮なく、うすく湯気の上がる目の前のその湯面に無数の雨が落ちます。                                                                        ちょうど高速カメラの映像のように、雨粒が落ちて、映像の場合は王冠のように輪になって、その反作用で後真ん中に丸い湯?水?の粒がわずかに宙に上がります。 人間の目には王冠は見えない。でも上がったかわいい小さな丸い水玉は見えるんです。 それがとめどなく、雨の一滴一滴ごとに、すぐ目の前の湯面にたくさん展開するんですよ。 しばらく見てた。 でも頭の上のタオルはさらに濡れてくるし、植木の陰にても、もうここまでかと屋根下の浴室へ引き上げました。                                                                                     体洗ってたら、新しい温泉客が、はたして雨の露天風呂へ通ずるドアを開けて出て行きました。 似たような人が集まってるんでしょうかね。 温泉はいいです。 帰りは海の方を通ろうと、途中の浜村でノンアルコールのビールとラーメンと餃子を食べ、わが母へは持ち帰りの春巻き二人前を頼んで海沿い9号線。 あたりまえで雲ってました。 空と水平線がわからない。 途中女将は春巻きの蓋を開け、「ひとつ食べるで。」「あつっ!あっ、あっ、うまいわ!」でした。

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