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山本七平さんといえば、私の若い頃イザヤ・べンダサンの「日本人とユダヤ人」とか「日本教について」を呼んだんですが、このイザヤ・ベンダサンは七平さんだったんですねぇ。

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で、今回「一下級将校の見た帝国陸軍」を呼んだんです。

ほら、日本の軍隊のリンチだとか、作戦のバカらしさとか、いろいろあるんですが、この本の言ってることは、その当時の問題が全くかたがついてないということです。

日本は太平洋戦争の反省をまるでしてないわけです。

よって、辻正信(ウイキペディアで調べてください。)なんかも、戦後国会議員になったりするわけですが、現代においても変な奴が議員やら、なんかの団体の長になっている。

戦争当時の将とつく偉い人たちが、自分の出世以外なんも考えてなかったとか、フィリピンへ行かされた七平さんの仕事は食料集めが重要なことだったとか、あまりにもばからしいことがいっぱい書いてある。

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今も日露戦争以来の日本のいい気になりすぎが、バカらしさに繋がってるんだろうけど、現在も治ってない。

日本はどうも太平洋戦争当時のバカらしさをずっと抱えてる。

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どうしたもんか?

とにかく「一下級将校の見た帝国陸軍」ていう本を読んでみてください。

そして、その後どうしたらいいのか?

正月の休みもあっという間。仕事を始めるも、体と気持ちがうまく回らない。だが商品は年末に続き、さらに別な商品の在庫がなくなる。

いやはや、参った。困った。

と、まぁ、困ってる。「おいり」ももうすぐ始まるし、さらに困ってる。

出来ることしかできない。お客様にはごめんなさいです。

 

それはそれとして去年読んだ本です。

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「宇宙からの帰還」立花隆著 です。

1985年に刊行されたものです。

内容はアメリカのアポロ計画を中心として、宇宙に行った飛行士の精神面を取材したものです。

飛行士は真の暗闇に浮かぶ地球の美しさ、そして自分は地球の一部だとの感覚を持ったとのことですが、その地球の危うさも感じたりします。

さらに「神」を身近に感じる者、神は信じないのの、生命がある方向に進化しつつあると信じる者。

云わば宇宙飛行士は俗にいう「神」の視点、つまり空の上から地球を眺めたわけで、それをまとめたものです。

久しぶりに面白く読みました。

 

尾崎放哉は41歳でなくなりましたが、同じく酒をのまずにはおれなかった山頭火は58歳まで生きました。

放哉よりも2歳と一か月歳が上です。

そしてたぶん山頭火のほうが放哉よりめちゃくちゃ飲んだのではないかと思われるんです。

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「まず ほろほろ、それから、ふらふら、そして、ぐでぐで、ごろごろ、ぼろぼろ、どろどろ」が酔っ払いの様子だそうで、ほろほろの時で3合のんでいるそうです。

造り酒屋を山口県でしていたそうですが、これが倒産。まさか自分で飲んだんではないとは思うのですが。

学歴は早稲田を中退してますが、頭はいいのでしょう、外国文学の翻訳なんかもしてる。

そして、得度もしてるから、れっきとした僧ですよ。だからあの有名な墨染めの衣姿なんでしょうねぇ。

まぁ、有名すぎてあまり書く必要もないでしょう。

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ひたすら歩くんですよねぇ。命を懸けて歩く。酒を飲んでは歩く。たまには女も買う。

啄木も放哉も、山頭火も飲む。社会には適合できずに歌を詠む。

その歌が、句が残っているんです。

「肉体に酒、心に句、酒は肉体の句で、句は心の酒だ」そうです。

この旅果もない旅のつくつくぼうし

生死の中の雪降りしきる

おちついて死ねそうな草萌ゆる

焼き捨てて日記の灰のこれだけか

こころ疲れて山が海が美しすぎる

一羽来て啼かない鳥である

鴉啼いてわたしも一人

 

結局はそうならずにはいかなかったのでしょうねぇ。

私なんかたくさんの酒を飲んでも残るのは頭痛と後悔ばかりで、一句たりとも残りません。

ここが大きな違いなんでしょうねぇ。

谷口ジローさんの漫画に載っているわけではありませんが、しかし、登場人物の啄木とは一歳違いの同時代に生きた人です。

1885(明治18)年に鳥取に生まれました。

東大に入り漱石に英語の授業を受けたのです。さらに漱石は子規の知り合いでもあるし、そして俳句を詠んでいますし、この秀雄もやはり俳句を「ホトトギス」へ投句していますので、おそらく漱石の影響は多くあったかもしれません。

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尾崎放哉です。

なんで放哉なんて名前をつけたのでしょう?

自由になりたかったのでしょうか?

そうそう、一中、すなわち現在の西高での先輩にあたります。

なんと私と同じくボート部だったのです。(確かそうだと思います。)

だが、私とは違い、東大出のエリートとなります。

が、啄木と同じように、どうも社会的にはダメな人間らしく、酒で失敗するんですよ。

家族とも分かれます。

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さらにこの人も結核を患います。そして、数か所の寺を渡り歩いて、最後は小豆島の南郷庵で亡くなるんですが、様々な句を残しました。

春の山のうしろから烟が出だした(辞世の句)

入れものがない両手で受ける

墓のうらにまわる

せきをしてもひとり

なんて、昔4冊におさまった文庫本を買いましたよ。

寂しさでしょうか?なんともいえないものがあるんです。

こんな句を残しながらも、東大出を鼻にかけたりして小豆島でもあまり評判がよくなかったそうです。

とんぼが淋しい机にとまりに来てくれた

竹藪に夕日吹きつけている

これでもう外に動かないでも死ねる

そういやぁ、放哉より少し年上ながら、やはり酒好きの同じような俳句の人がいま一人いました。

 

国産栗が価格が上がっただけでなく、品物がない。

入荷の予定が伸びた。困っているんです。

山本七平さんの「私の中の日本軍」読んでるもんで、これに例えれば、弾薬の補給が出来てない。という、致命的な問題です。困っています。

ま、しかし、なるようにしかならないでしょうから、表題の石川一です。

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いちいち言わなくてもわかるでしょう。石川啄木です。

なんで啄木なのか?知りません。キツツキですよねぇ。

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先回載せた短歌をみれば、そんな歌を詠める作者はとてもかっこいい人じゃないかと思えるんですが、谷口ジローさんの漫画を読むとそうじゃない。

一言でいえばゴクツブシですゎ。

知り合いから金は借りる。なかなか返さない。勤めている朝日新聞社からは給料の前借はする。

給料が入ろうものなら、女を買い、酒を飲み、と、まぁ、いけんで、こいつは!

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なのに、なんでだ?「一握の砂」「悲しき玩具」なんて、ずっと記憶に残る歌を残してる。

たいしたもんです。

でも奥さんやら、母親やらは困ったでしょうねぇ。

周りは苦労の連続ですよ。

ま、苦労ってのは、どうも、金があろうと、なかろうと、生きてる限り付きまとうものらしい。

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で、ひょいと考えたら、啄木と同じような時に生まれた、やはりゴクツブシ?が鳥取にもいたんです。

啄木より一年年上です。

酒が好きな、そう、私の超先輩になります。昔のボート部です。

つづく。

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