» 2016 » 10月のブログ記事

谷口ジローさんの漫画に載っているわけではありませんが、しかし、登場人物の啄木とは一歳違いの同時代に生きた人です。

1885(明治18)年に鳥取に生まれました。

東大に入り漱石に英語の授業を受けたのです。さらに漱石は子規の知り合いでもあるし、そして俳句を詠んでいますし、この秀雄もやはり俳句を「ホトトギス」へ投句していますので、おそらく漱石の影響は多くあったかもしれません。

img_8165

尾崎放哉です。

なんで放哉なんて名前をつけたのでしょう?

自由になりたかったのでしょうか?

そうそう、一中、すなわち現在の西高での先輩にあたります。

なんと私と同じくボート部だったのです。(確かそうだと思います。)

だが、私とは違い、東大出のエリートとなります。

が、啄木と同じように、どうも社会的にはダメな人間らしく、酒で失敗するんですよ。

家族とも分かれます。

img_8169

さらにこの人も結核を患います。そして、数か所の寺を渡り歩いて、最後は小豆島の南郷庵で亡くなるんですが、様々な句を残しました。

春の山のうしろから烟が出だした(辞世の句)

入れものがない両手で受ける

墓のうらにまわる

せきをしてもひとり

なんて、昔4冊におさまった文庫本を買いましたよ。

寂しさでしょうか?なんともいえないものがあるんです。

こんな句を残しながらも、東大出を鼻にかけたりして小豆島でもあまり評判がよくなかったそうです。

とんぼが淋しい机にとまりに来てくれた

竹藪に夕日吹きつけている

これでもう外に動かないでも死ねる

そういやぁ、放哉より少し年上ながら、やはり酒好きの同じような俳句の人がいま一人いました。

 

10月のG寺の掲示板です。

img_8137

まさか住職が、このたびの鳥取県中部を中心に起きた地震を予想して、今月の掲示板にこの言葉を載せたわけではないでしょう。

「どうにかなるさ」

ですよ。

被害にあった方々、大変だと思います。

その時は、「どうすっだいや?」と、ぼうぜんとされたと思いますが、少し時間が過ぎれば「どうにかなるさ」と負けずに対処していただきたいと思います。

一寸先は、3センチ先はわからないものです。

現在5:40PMですが、ラジオでは先ほどまで地震のニュースが続いていました。

今は地震のたびに番組を中止してニュースがはいります。

img_1392

だいたい12:12PMにクンッといった揺れがあったんです。

「今の地震だでなぁ。」と話したんです。

で、その後パートさんは昼休みも終わり、それに続いて私も昼ご飯を終わり、二階で昼寝してたんです。

天気も悪くなく、窓を開けて、そのすぐそばのベッドに寝ていたんです。

飼い猫もなかは私のそばにながながとやはりねていました。

img_1395

と、えッ?ゴゴゴ、ガザガザガザと大きな揺れです。

上半身を起こし外を見ると目の前の電線が大きく揺れてる。

それよりも早くもなかはどこに逃げるのかすごい速さで私の体の上を通り、机の下のほうへ一目散に飛んでいきました。

後姿のみ記憶に残っています。

img_1396

揺れがおさまり、下へ降りようとすると、店舗補佐のたおちゃんの大きな声が聞こえたんです。

リビングの女将の無事を横目で見ながら工場へいくと、小谷さんもたおちゃんも無事でした。

よく揺れました。

とにかく急ぎラジオをつけたんです。

震度は5強。初めての体験です。震源は鳥取県中部とのことでM6.6で倉吉付近は震度6弱とのことです。

img_1408

電話がかかってくるものの、こちらからはかからず、回線がいっぱいになってたんでしょうねぇ。

その後も携帯の、なんだ?あの災害の時に鳴る警報音が余震でポケットの中で音をたてたりとか、パートさんの携帯も含めてよく鳴りました。

弊店の校区である醇風小学校も西中も、3時ごろでしたか学校は切り上げて、小学校は親が迎えに行き、中学校は集団で下校していました。

なんとも、地震ってやつはかなわんですよ。

(画像は今日のものです。)

今も来た。ドスンッ!と来ました。震度3です。

国産栗が価格が上がっただけでなく、品物がない。

入荷の予定が伸びた。困っているんです。

山本七平さんの「私の中の日本軍」読んでるもんで、これに例えれば、弾薬の補給が出来てない。という、致命的な問題です。困っています。

ま、しかし、なるようにしかならないでしょうから、表題の石川一です。

img_8048

いちいち言わなくてもわかるでしょう。石川啄木です。

なんで啄木なのか?知りません。キツツキですよねぇ。

img_8154

先回載せた短歌をみれば、そんな歌を詠める作者はとてもかっこいい人じゃないかと思えるんですが、谷口ジローさんの漫画を読むとそうじゃない。

一言でいえばゴクツブシですゎ。

知り合いから金は借りる。なかなか返さない。勤めている朝日新聞社からは給料の前借はする。

給料が入ろうものなら、女を買い、酒を飲み、と、まぁ、いけんで、こいつは!

img_8155

なのに、なんでだ?「一握の砂」「悲しき玩具」なんて、ずっと記憶に残る歌を残してる。

たいしたもんです。

でも奥さんやら、母親やらは困ったでしょうねぇ。

周りは苦労の連続ですよ。

ま、苦労ってのは、どうも、金があろうと、なかろうと、生きてる限り付きまとうものらしい。

img_8156

で、ひょいと考えたら、啄木と同じような時に生まれた、やはりゴクツブシ?が鳥取にもいたんです。

啄木より一年年上です。

酒が好きな、そう、私の超先輩になります。昔のボート部です。

つづく。

石川一(いしかわはじめ)さんです。1886年(明治19年)に岩手県で生まれました。

谷口ジローさんの、この漫画では漱石の次に登場回数の多い一(はじめ)さんなのです。

戸籍上は工藤一といいます。

26歳の若死にでした。

結核です。漱石も結核、子規も結核、鴎外の最初の奥さんも結核、時代ですよね。

img_8152

頬につたう なみだのごわず 一握の 砂を示しし 人をわすれず

いのちなき 砂の悲しさよ サラサラと 握れば指の あいだよりおつ

ふるさとの 山にむかいて 言うことなし ふるさとの山は ありがたきかな

友がみな われよりえらく 見ゆる日よ 花を買い来て 妻としたしむ

はたらけど はたらけど猶わがくらし 楽にならざり ぢっと手を見る

なんて、たくさんの詩が浮かんでくるんです。

そう、石川啄木ですよ。

写真も知ってる、そりゃぁ、短歌からいってきれいな気持ちを持った人かと思ってた。

それが違ってたんですねぇ。

つづく。

カレンダー

2016年10月
« 9月   11月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

ご案内