11日の朝になりました。
朝早く、しかし、桜島の空は曇っていました。だが、だがなんです。パソコンでJRの運行状況を調べたら、なんと、肥薩線が平常運転とある。記憶がただしければこの朝だったと思います。それまでに、大雨で鹿児島本線の福岡あたりではずっと運転の見合わせだったのが、長崎本線、さらには大村線も運転見合わせになってたんです。が、この朝は違ってた。長崎本線も通れる。この日予定の長崎まで行けそうです。
この日は隼人、吉松、人吉、熊本、新鳥栖、浦上までの足取りです。まぁ、一日中列車に乗ってるかっこうになります。
太陽も7;30頃には雲から少し顔出してきた。そう、枕崎ではでなかった私の置き土産も二日ぶりに出たし、文字通り身も軽くなり鹿児島中央駅9;26発に合わせて準備をしました。
話は変わるが、このベランダはこわいです。
建物に板のようなベランダが半円で出ていて、円に沿うて足元からパイプが立ててあり手すりとなってる。ここに出るとまるで体が保護されてない感じで、早く部屋へ戻りたくなります。このベランダが海側の部屋にはどこも付いてるんです。7階なんてのはとても出ておられない。女将は平気なようですが。
さて、なかなかよかったホテルを後にして、すぐ近くのバス停へ行きました。
出勤時間でもあり、近くに鹿児島県庁もありで、結構な人たちが通ります。平日にスーツケースをそばに置いて「旅行者」なんて雰囲気の人はさすがに我々だけです。
このバスは市営で駅まで190円。けっこう人が乗ってくる。途中鹿児島大学のところも通りましたが、これはでかかった。
次の日の長崎もそうですが、路面電車が走る街ってのは、なんかいいです。
で、キヨスクでおにぎり買って、ここで乗るのは「はやとの風」なんていう、かっこいい名前の列車です。JR九州の努力している、そう、「ななつ星」に至る道程の列車です。ネットで調べてください。
この列車は女将が楽しみとしているもので、この後、「しんぺい」「かわせみ・やませみ」と乗り換えていきます。
この肥薩線てのは、記憶が違うかもしれないけど、西南戦争で熊本を責めた薩摩軍が政府軍に追われて鹿児島へ逃げる時に通った道と重なるんではないだろうかと思うんですが、どうなのか?本読んだのものすごく前だから定かでない。
新しい駅はなかなかかっこいい。
ホームはやっぱり蒸します。ま、この日は列車の中で涼しいはずです。
そして「はやとの風」が入線です。
ほらね、中も凝ってる。
窓向きのフリーの席もあるんです。
鳥取も、というか、JR西日本も、というか、「瑞風」を作ったが、もっと価格の安い誰でも乗れるような列車を走らせてほしいもんです。
これが「仙厳園」の横を通るときの桜島と錦江湾です。これを島津斉彬さんは眺めていたに違いない。
列車は山の中に入っていきます。
これは嘉例川だと思うんですが、古い木造の駅舎が建っているんで、まぁ、列車が止まれば記憶に残るに違いない。
ここには猫が住んでる。
何年も見たことがない尻尾が短い猫だで。呼んだが、黙って歩いて行った。
駅舎を撮るのか、女将を撮るのか、どっちともつかないが、駅舎だけでは面白くないので、女将を立たせて撮ろうとしたとき、同乗の乗客が「(二人一緒に)シヤッター押しましょうか?」と親切にも、言ってくれたのに、女将は間髪を入れずに「いえ、けっこうです。」と、拒否の手を振ってる。まぁ、ええけど。
そして、古い木造駅舎はまだあるんで、だが、こんなの時刻表には載っていない。やるもんだでJR九州は。
ましてや梅雨が明けたのかと思わせるような青空が広がっている。
つづく。